出産の話 その4
2010年 10月 18日
10月7日
早朝4時。
長い陣痛を乗り越えて、私はようやく分娩室に移動できたのでした。
そして、分娩台に上がると、助産師さんがたくさん動き回っていました。
「おなかが張ってきたらいきんで」と言われ、おなかをさわりながら、張ってきたと思ったときに「いきみます !」と言っていきむのです。
分娩台でも酸素マスクをつけられたのですが、一度息を吐き出して、たくさん空気を吸い込んでから、分娩台についているバーを握って、そのバーを引っこ抜いてやるというつもりでつかみあげながら、赤ちゃんの出てくる方をしっかり目を開けて見て、口を閉じて「んっっっ!!!!」といきむのです。
助産師さんが「吸引分娩します」と言って、赤ちゃんが出てくるところに数人集まりました。
なにやら器具を持っていたらしいのですが(というのは後で立ち会っていた旦那さんに聞いたのですが)、私はそのときいきむことにのみ頭と体力を使っていました。
助産師さんが何かの数値を口にしているのは聞こえていましたが、何のことやらさっぱりわからず、おなかが張ったら「いきみます!」と言っていきんでいました。
すると、あるいきみのときに、なにやら赤ちゃんが出てくるのです!
はっ!?
と、一瞬あっけにとられ、
あっ!赤ちゃんが出た!!
というのが第一印象でした。
生まれたのです。
とうとう、生まれたのです。
産声はすぐに聞くことができました。
赤ちゃんの誕生です!
生まれてきた赤ちゃんをまずは一瞬ですが抱っこさせてくれました。
そしてすぐ別の場所で、口の中や鼻の中などに入っている羊水を取るために、歯医者さんでつばをとってくれるような器具で赤ちゃんの体内に残った羊水を吸い取ってくれていました。
そして、旦那さんは赤ちゃんの方へ呼ばれていき、私は分娩台で次の処置です。
縫っているのです。
なんと、まあ。
いつ切ったのでしょうか、まったく気づきませんでした。
麻酔はしてくれたのですが、ちくちく糸が縫い合わされていく感覚がわかります。
「いつ切ったのですか?」と尋ねると、「切りませんでした。赤ちゃんが出てくるときに切れてしまったのです。」と言われました。
そうだったのか・・・。
でも、それもまったく気づきませんでした。
いつまで縫うのかというほど長い時間ちくちく縫われました。
どのくらいの時間が経ったのかわかりませんが、縫う処置が終わり、赤ちゃんがベッドに寝かされて連れられてきました。
「抱っこする?」と助産師さんに言われ、「はい」と答えると、病衣の前のボタンを外し、素肌の上に赤ちゃんを乗せてくれました。
生まれてすぐにママの肌と触れ合うことを「カンガルーケア」といい、それをさせてもらって初めて、「あぁ、この赤ちゃんが私の赤ちゃんだ」と感じたのです。
まだ出ないだろうにおっぱいに吸いつく赤ちゃんを、愛おしく眺めておりました。
母体の休息をかねて分娩台で2時間ほどカンガルーケアをさせてもらいました。
時間が経てば経つほど、愛おしさが募ります。
生まれてきたら感動して泣くのかな、と思っていましたが、生まれてくる瞬間が唐突でびっくりしたので感動の涙は流しませんでしたが、ようやく普通の呼吸ができるようになった私は、すぐに赤ちゃんの虜になりました。
2時間なんてあっという間でした。
旦那さんも、抱っこしてみてようやく父親の実感が湧いたのではないかと思います。
ただ、カンガルーケアが終了すると、私は病室に連れられていくのですが、「旦那さんは病室に来ることはできませんので、お引取りください」と、またしても冷たくあしらわれ、かわいそうに旦那さんは7時過ぎにあっさりと家に帰されることとなりました。
私は車椅子に乗せられ病室へ。
個室を希望していたのですが、満室だそうで、個室が空くまで大部屋にいることになりました。
でも、その日のお昼には個室に移動することができましたが。
私はとりあえず大部屋で、お昼までの間休むことになりました。
生まれてきた赤ちゃんのことで興奮して眠れないのではないかと思いましたが、それよりも疲れの方が大きかったらしく爆睡。
10時ごろ一度目覚めて、トイレへ。
分娩後の最初のトイレは看護師さんに付き添いしてもらうことになっています。
ナースコールをして、看護師さんに来てもらい、トイレまで案内してもらって行きました。
すると、なんだかフラフラします。
大量の出血があったし、思っていた以上に疲れが体に出たのかもしれません。
なるほど、分娩後病室までの移動に車椅子を使わなきゃダメだっただろうな、と納得。
トイレではおまたの縫合のせいで、なんともやりづらかったです。
これはトイレの度に恐る恐るしなくてはならないとため息をつかなければなりませんでした。
ともかく、このようにして、出産の一連の行事(?)は終了となりました。
以上が、「出産の話」でございました。
長い間、出産の話記事を読んでくださった皆様、ありがとうございました。
そうそう、ソフロロジーとヨガの効果について、の感想が残っていました・・・。
はっきり言って、実践できていませんでした。
そんな余裕はなし!
旦那さんが陣痛室でソフロロジーの音楽(イメージトレーニングの言葉の入ったテルプノスロゴスの)をかけてくれたのですが、聴いている余裕はまったくありませんでした(汗)
ヨガの呼吸法もやってるつもりができていませんでしたし・・・。
残念ながら・・・。
でも、だからといって全てが無駄だったとは思っていません。
もし、それらをやっていなかったら、もっとハチャメチャな出産になっていたのではないかな、と思うからです。
(あくまでも前向きにとらえる私です。)
きっと、2度目(の出産)があるとすれば、次こそはうまくやれると信じています。
(あくまで、あくまでも前向きな私です。)
ただ、ソフロロジーのCDの購入は、私はテルプノスロゴスのCDしかかけませんでした。
言葉の入っていないBGMだけのCDは購入しましたが必要なかったなぁ、と思っています。
いち購入者としての意見ですが。
以上!
ですね。
とにもかくにも、無事に出産を成し遂げ、赤ちゃんと会えた喜びはなんともいえないものでございました。
赤ちゃん、生まれてきてくれてありがとう。
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早朝4時。
長い陣痛を乗り越えて、私はようやく分娩室に移動できたのでした。
そして、分娩台に上がると、助産師さんがたくさん動き回っていました。
「おなかが張ってきたらいきんで」と言われ、おなかをさわりながら、張ってきたと思ったときに「いきみます !」と言っていきむのです。
分娩台でも酸素マスクをつけられたのですが、一度息を吐き出して、たくさん空気を吸い込んでから、分娩台についているバーを握って、そのバーを引っこ抜いてやるというつもりでつかみあげながら、赤ちゃんの出てくる方をしっかり目を開けて見て、口を閉じて「んっっっ!!!!」といきむのです。
助産師さんが「吸引分娩します」と言って、赤ちゃんが出てくるところに数人集まりました。
なにやら器具を持っていたらしいのですが(というのは後で立ち会っていた旦那さんに聞いたのですが)、私はそのときいきむことにのみ頭と体力を使っていました。
助産師さんが何かの数値を口にしているのは聞こえていましたが、何のことやらさっぱりわからず、おなかが張ったら「いきみます!」と言っていきんでいました。
すると、あるいきみのときに、なにやら赤ちゃんが出てくるのです!
はっ!?
と、一瞬あっけにとられ、
あっ!赤ちゃんが出た!!
というのが第一印象でした。
生まれたのです。
とうとう、生まれたのです。
産声はすぐに聞くことができました。
赤ちゃんの誕生です!
生まれてきた赤ちゃんをまずは一瞬ですが抱っこさせてくれました。
そしてすぐ別の場所で、口の中や鼻の中などに入っている羊水を取るために、歯医者さんでつばをとってくれるような器具で赤ちゃんの体内に残った羊水を吸い取ってくれていました。
そして、旦那さんは赤ちゃんの方へ呼ばれていき、私は分娩台で次の処置です。
縫っているのです。
なんと、まあ。
いつ切ったのでしょうか、まったく気づきませんでした。
麻酔はしてくれたのですが、ちくちく糸が縫い合わされていく感覚がわかります。
「いつ切ったのですか?」と尋ねると、「切りませんでした。赤ちゃんが出てくるときに切れてしまったのです。」と言われました。
そうだったのか・・・。
でも、それもまったく気づきませんでした。
いつまで縫うのかというほど長い時間ちくちく縫われました。
どのくらいの時間が経ったのかわかりませんが、縫う処置が終わり、赤ちゃんがベッドに寝かされて連れられてきました。
「抱っこする?」と助産師さんに言われ、「はい」と答えると、病衣の前のボタンを外し、素肌の上に赤ちゃんを乗せてくれました。
生まれてすぐにママの肌と触れ合うことを「カンガルーケア」といい、それをさせてもらって初めて、「あぁ、この赤ちゃんが私の赤ちゃんだ」と感じたのです。
まだ出ないだろうにおっぱいに吸いつく赤ちゃんを、愛おしく眺めておりました。
母体の休息をかねて分娩台で2時間ほどカンガルーケアをさせてもらいました。
時間が経てば経つほど、愛おしさが募ります。
生まれてきたら感動して泣くのかな、と思っていましたが、生まれてくる瞬間が唐突でびっくりしたので感動の涙は流しませんでしたが、ようやく普通の呼吸ができるようになった私は、すぐに赤ちゃんの虜になりました。
2時間なんてあっという間でした。
旦那さんも、抱っこしてみてようやく父親の実感が湧いたのではないかと思います。
ただ、カンガルーケアが終了すると、私は病室に連れられていくのですが、「旦那さんは病室に来ることはできませんので、お引取りください」と、またしても冷たくあしらわれ、かわいそうに旦那さんは7時過ぎにあっさりと家に帰されることとなりました。
私は車椅子に乗せられ病室へ。
個室を希望していたのですが、満室だそうで、個室が空くまで大部屋にいることになりました。
でも、その日のお昼には個室に移動することができましたが。
私はとりあえず大部屋で、お昼までの間休むことになりました。
生まれてきた赤ちゃんのことで興奮して眠れないのではないかと思いましたが、それよりも疲れの方が大きかったらしく爆睡。
10時ごろ一度目覚めて、トイレへ。
分娩後の最初のトイレは看護師さんに付き添いしてもらうことになっています。
ナースコールをして、看護師さんに来てもらい、トイレまで案内してもらって行きました。
すると、なんだかフラフラします。
大量の出血があったし、思っていた以上に疲れが体に出たのかもしれません。
なるほど、分娩後病室までの移動に車椅子を使わなきゃダメだっただろうな、と納得。
トイレではおまたの縫合のせいで、なんともやりづらかったです。
これはトイレの度に恐る恐るしなくてはならないとため息をつかなければなりませんでした。
ともかく、このようにして、出産の一連の行事(?)は終了となりました。
以上が、「出産の話」でございました。
長い間、出産の話記事を読んでくださった皆様、ありがとうございました。
そうそう、ソフロロジーとヨガの効果について、の感想が残っていました・・・。
はっきり言って、実践できていませんでした。
そんな余裕はなし!
旦那さんが陣痛室でソフロロジーの音楽(イメージトレーニングの言葉の入ったテルプノスロゴスの)をかけてくれたのですが、聴いている余裕はまったくありませんでした(汗)
ヨガの呼吸法もやってるつもりができていませんでしたし・・・。
残念ながら・・・。
でも、だからといって全てが無駄だったとは思っていません。
もし、それらをやっていなかったら、もっとハチャメチャな出産になっていたのではないかな、と思うからです。
(あくまでも前向きにとらえる私です。)
きっと、2度目(の出産)があるとすれば、次こそはうまくやれると信じています。
(あくまで、あくまでも前向きな私です。)
ただ、ソフロロジーのCDの購入は、私はテルプノスロゴスのCDしかかけませんでした。
言葉の入っていないBGMだけのCDは購入しましたが必要なかったなぁ、と思っています。
いち購入者としての意見ですが。
以上!
ですね。
とにもかくにも、無事に出産を成し遂げ、赤ちゃんと会えた喜びはなんともいえないものでございました。
赤ちゃん、生まれてきてくれてありがとう。
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by matofu99
| 2010-10-18 14:11
| 出産の話